この度は、福岡県に在住で小学校教諭と幼稚園教諭の免許を取得されるため、日々勉強を頑張っている方にお話をお伺いしたいと思います(๑•̀ㅂ•́)و✧
福岡県は待機児童数が0人の地域が多いと聞くけど、実際はどうなんだろう?
また、これから先生になる志を持った方から見た、現在の福岡の待機児童問題や保育士不足についてどう感じているんでしょうか?
福岡県内の待機児童の数は年々増加中
日本で深刻な問題となっている「待機児童問題」ですが、福岡県内でも年々増加しています。
そもそも待機児童とは、子育て中の保護者が保育所または学童保育施設に入所申請をしているにもかかわらず、入所できない状態にある児童のことを指します。
福岡では待機児童が0人の地域も多くありますが、福岡市を中心に都市部においては待機児童の数が増えつつあるのが現状です。
福岡県内で待機児童が発生している主な地域
福岡市 89人(2017年4月現在)
糟屋郡須恵町 125人(昨年4月時点)
太宰府市 124人(昨年4月時点)
春日市 121人(昨年4月時点)
筑紫野市 95人(昨年4月時点)
大野城市 91人(昨年4月時点)
久留米市 78人(昨年4月時点)
糟屋郡粕屋町 57人(昨年4月時点)
糟屋郡宇美町 45人(昨年4月時点)
糟屋郡志免町 45人(昨年4月時点)
糟屋郡新宮町 15人(昨年4月時点)
八女郡広川町 15人(昨年4月時点)
遠賀郡岡垣町 12人(昨年4月時点)
三井郡大刀洗町 12人(昨年4月時点)
糟屋郡篠栗町 10人(昨年4月時点)
福津市 9人(昨年4月時点)
宗像市 8人(昨年4月時点)
遠賀郡水巻町 6人(昨年4月時点)
糟屋郡久山町 3人(昨年4月時点)
京都郡苅田町 2人(昨年4月時点)
みやま市 1人(昨年4月時点)
国が待機児童問題を重視していない
「保育園落ちた、日本死ね」という匿名ブログが、国会でも話題に上がったほど世間を騒がせました。
いくつか原因を挙げて対策を考えてみました。
深刻な保育所不足
福岡県に限らず日本では保育所が不足しています。
一つの保育所での受け入れ人数にも限りがあるので、保育所に入れないという状態になってきます。
対策としては「新しい保育所を作る」というものがありますが、そう簡単にはいきません。
2016年4月12日、千葉県の市川で保育園の新設計画が近隣住民の反対によって中止となりました。
反対の理由として「子どもの声でうるさくなる」、「送迎の車が多くなり危険だ」といった声が上がったためです。
近隣住民の協力がなければ園を開設することが難しくなります。
また、新設するにもお金がかかります。
私立の場合、お金と広い土地が必要となるうえに、保育士の確保もしなければなりません。
新設の計画を立てても、近隣住民の協力を得なければ、千葉県市川のように計画が中止となることもあります。( ・᷄ꃪ・᷅)˞ᵋᵌ 困った
保育士不足解決には待遇改善が不可欠!
保育士として働いている方は全国で約43万人(2016年時点)いますが、潜在保育士(保育士の資格を持っているが保育士として働いていない人)の数は約70万人います。
潜在保育士の方の中には、給与の少なさや休みの取りづらさ等今の保育士の待遇に不満で働いていない方も多くいます。
地域や園にもよりますが、手取りで20万いかない収入の方も多くいらっしゃいます。
また、保育士自身が育児休暇を取ることが難しいこともあり、結婚や妊娠を機に寿退社される方が他の職種に比べて多いです。
保育士の資格は国家資格であり、多くの小さい大切な命を預かっている仕事であるにも関わらず、その低待遇により「割に合わない」と考える方もいます。
「待機児童」の括りが厳しい
待機児童とは、子育て中の保護者が保育所または学童保育施設に入所申請をしているにもかかわらず、入所できない状態にある児童を指します。
しかし、それは申請したうえで自宅から30分以内に全く空きの園がない場合が「待機児童」となります。
「希望した園ではなく受け入れに余裕のある別の園を紹介されたが、仕事場から遠くて送迎が大変なため辞退した」
「特定の園にどうしても入りたい」
「無認可保育園に入った」
等の場合は待機児童として認められず、「未入所児童」扱いとなります。
この未入所児童の数は待機児童の数には入らないため、待機児童の数以上に居ます。
福岡市では2016年4月時点での未入所児童は1616人と発表されました。
もちろん子どもを元々入所させるつもりがないケースもあります。
福岡県における保育士の実態
2015年時点での福岡県有効求人倍率等の比較
有効求職者数1072人に対して、有効求人数は1170となっており、有効求人倍率は1.09となります。
地域によると思いますが、1人に1求人以上あるという計算となります。
保育士の待遇改善から進めてほしい
「女性の社会進出」だとか「貧困格差」だとか言いますが、子どもを保育園に預けないとスタートラインにも立てません。
しかし、子どもを保育園に入れることが難しい現状。
「保活」という言葉が生まれるほどです。
保育園の受け入れ人数や園の数を増やすためには、近隣住民の協力も大事ですが、それ以上に保育士の確保が必要となります。(╭☞•́⍛•̀)╭☞
その保育士が、世間の平均給与よりも10万近く安いうえに、肉体労働と言っても過言ではない激務であるため、資格を取ったものの働き続けることが厳しい状況にあります。
「お金の問題じゃない」という声もありますが、保育士になろうと専門学校や大学に入る際に借りた奨学金の返済があるため生活が厳しくなるという方も多くいらっしゃいます。
個人的な意見ですが、潜在保育士の復帰支援よりも現役保育士の待遇改善をすべきだと思います。─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ
保育士の待遇改善をすることによって、経済面や休暇の面で諦めていた潜在保育士も復帰すると思います。
保育士の確保ができれば、待機児童問題の解決にも繋がります。
そして、子どもを保育所に預けることができれば働きたいと思っている女性が働くことができ、女性の社会進出や貧困格差の問題も解決に繋がってくるのではないかと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございます^^
今日も笑顔が一つ増えますように^^